【蒲田の地域メディア】日常的につながる、ひろがる『ぷらっとかまた』で

ぷらっとかまたを運営するまつながさんとけんいちさん

蒲田を中心にひと・もの・ことがつながる地域メディア『ぷらっとかまた』が2023年12月1日にオープン。メディアを運営するまつプロ(まつながプロジェクト)は主に看護師や保健師、理学療法士などの医療者、企画・マーケティングやデザイナー・エンジニアとして働く人たちが携わっています。 医療・介護・福祉などの枠を超えて、もっともっと蒲田という街の魅力を知りたい、知ってほしいという想いでメディアを立ち上げました。

今回は中心として立ち上げに携わったまつプロ代表のお2人に、どのようなきっかけや想いがあってメディアをスタートさせようと思ったのか、これからの『ぷらっとかまた』についてなど、詳しくお話を聞きました!

PROFILE
ープロフィール紹介ー

まつなが
よぞら訪問看護ステーション代表取締役・管理者/看護師・保健師

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北海道生まれ。大学を卒業後、大田区・蒲田近くにある大学病院の小児科で6年勤務。病院の外で働くことに興味を持ち、訪問看護師として働き始める。横浜や相模原で2つの訪問看護ステーションの立ち上げから関わり、管理者としての経験も積む。2020年には蒲田に戻り、自身の訪問看護ステーションを立ち上げ、2023年9月で3年目に突入。蒲田は初心を忘れたくないと思える場所。家の玄関を開けると、古巣の大学病院が見える。

けんいち
事業企画・マーケティング職/キャリアコンサルタント

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愛知県出身。看護師の人材紹介事業に10年ほど従事。愛知県、岐阜、三重、長野と管轄の幅が広がり、東京の本社に来てからは全国的に担当することに。一時期、医療業界から離れ教育やIT・プログラミングに関する人材紹介事業に携わるようになるが、現在は産業保健、健康経営に関わるサービスの事業企画・新規サービスを手がけている。副業でキャリア支援、看護師コミュニティの運営などにも関わる。新幹線と空港へのアクセスがよく引っ越してきたが、歳を重ねるごとに下町の良さを実感。2児の父。

撮影・聞き手:しらいし ゆみか

この記事の注目ポイント!!

蒲田がつなげてくれた縁から、新たな縁の輪

しらいし

『ぷらっとかまた』オープンおめでとうございます。まずお2人の出会いについて教えてください。

まつなが

けんいちさんとはじめて会ったのは、しらいしさんとけんいちさんが主催していた『キャリアの棚卸し』という看護師向けイベントに参加したときです。そこで住んでいるところが同じ蒲田で意気投合し、それから何度か飲みに行くようになりました。特にコロナ禍では、けんいちさんとともに医療機関や医療者に対してマスクの医療用物資を届ける活動などを通してさまざまなご縁がつながっていきました。自分が蒲田で訪問看護ステーションを立ち上げるとなったときにもいろいろと話を聞いてくださり、お世話になりました。

しらいし

そうだったのですね。それからお2人が『ぷらっとかまた』を立ち上げることになったのは、どのようなきっかけからだったのでしょうか。

けんいち

元々はまつながさんから「訪問看護師の採用が大変」という話をよく聞いていたこと、せっかく僕たちは近所に住んでいるのだから、自分の知見を何か役立てたいなとは思っていたんです。僕は人材紹介会社での経験やキャリアコンサルタントの資格など、これまでもキャリア支援に関してさまざまな活動をしてきたので。「蒲田で訪問看護師さんの集まりとかできたらいいよね」みたいな話は2人でよくしていましたね。

早い話が、まつながさんの会社のホームページで採用に関する運用のお手伝いもできたかもしれません。しかし、それだとありきたりで面白くないと思っていたんです。まつながさんのSNSを見ていると、訪問看護師さんたちがいかにして地域に根差していくかを大切にしていることにも気づきました。そこで、手段としては少し飛躍した考えではありますが、もう少し大きな枠組みで『蒲田という地域×訪問看護』でなにかコラボするようなことができればいいなと考えていくようになりました。

まつなが

実際に地域メディアを作ろうとなったのは、そうした話をしていて少し経ってからですね。実は自分の訪問看護ステーションのホームページをリニューアルするタイミングで、ライティングやデザインができる看護師さんに相談に乗ってもらいたくて。蒲田でスペースを借りて作業会をしたのが大きなきっかけです。その場では、ホームページに関する相談をしつつ、たまたま集まったメンバーがライティングや編集、イラスト、デザイン、企画・マーケティングに関する知識やスキルがあり、「そもそもこのメンバーでもうメディアが作れるじゃん(笑)」となったんですよ。元々考えていた蒲田という地域×訪問看護よりもさらに大きな枠組みで、地域メディアという形にしていこうと、とんとん拍子で決まっていきました。そうして、あっという間にまつプロができあがりました(笑)。

いつも見ているメディアのなかに、働く情報があったら

しらいし

メディアを作る大きなきっかけは、知識やスキルを持っているメンバーがたまたま蒲田で集まったからだったんですね。その後、地域メディアのコンセプトや方向性、なぜ地域メディアをやるのかというところは、どのような話をメンバー内でされていたのでしょうか。

まつなが

最初は本当にざっくばらんに、そもそも地域メディアとはどんなものなのか、地域メディアでどんなことがしたいか。想定読者を決めて、たとえばそれはどんな人だろう、どういう困りごとがあるだろう、どんなことを思い描いている人だろう…などと話し合っていきました。そのなかで僕自身は一般的な求人情報が載っているようなサイトではない形で、会社のアピールができたらいいなとは思っていたんです。たとえば、蒲田に住んでいる看護師さんに求人情報を届けたいけど、それだけではなく、蒲田で暮らしていくための情報もあるといいなと。蒲田の美味しい料理屋さんや生活情報などから、僕らの会社のことを知ってもらえるような、そんなことをぼんやりと考えていました。

けんいち

あと、これまでまつながさんと採用の話をよくするなかで、地域の看護師さんたちと”日常的につながること”って、すごく大事だなと思っていたんですよね。そして、“日常でつながること”を考えたときに地域メディアという形がしっくりきたんです。本来、仕事を探す場合には、「大田区」「蒲田」「看護師」「求人」などのキーワードを入れて検索していくと思いますが、そうするとトップには人材紹介会社や広告がヒットしてきます。人材紹介会社を悪く言うわけではありませんが、その流れとは別の形で採用支援ができたらいいなとは僕もずっと考えていたんです。

そして、検索の段階で認知されることを考えると、大手の人材紹介会社と戦っても勝てないので。小さな訪問看護ステーションやクリニックがどうやってうまく採用をやっていったらいいのかと考えたときにも、やっぱり地域で”日常的につながること”が大事だと感じたんです。それは看護師さんだけではなく、蒲田で暮らす人たちが見るような地域メディアのなかに、たまたま看護師さんたちもいて。そのなかで働くというところに看護師の求人情報もある。わざわざ求人情報を探しに行くのではなく、いつも見ているメディアのなかに「あ、この訪問看護ステーションさん素敵だな」と知ってもらえれば、人材紹介や広告会社にかけるコストを抑えて、それが別のことに投資できるようになるのではないかと思ったんです。

しらいし

なるほど。”日常的につながる”ことを考えて、地域メディアをやっていこうとなったんですね。

まつなが

そうですね。また、これまで看護師の採用の話をメインにしてきましたけど、一番大きな原動力としては僕が蒲田で訪問看護ステーションを開設してから、病院時代には感じられなかった出来事がたくさんあったんです。それは、商店街のお店にあいさつ回りに行ったり、街の違う業種の方々と関わることが増えて、お店同士のつながりや温かさみたいなものを感じるようになったことも大きいです。蒲田で訪問看護を始めてから、より街で暮らしている、自分がここにいることが心地よくなった…そういう感覚がありました。そもそも、蒲田にはこんなに温かくて面白い人たちがたくさんいて、この街が素敵だということをもっと届けられたらいいなと。病院時代の自分に届けられたらよかったな、だったら今からでも届けていこうと思うようになりました。

けんいち

シンプルに言えば「自分が住んでいる街のことあまり知らないよね、純粋にもっと知りたいな」みたいな気持ちが大きいですよね。僕は働いている場所は蒲田ではないですけど、これまで7年住んでいて。まつプロの活動を始めてまだ数か月も経っていないのに、もっと早くに知りたかったなと思うことがいくつもありましたから。

まつなが

蒲田を中心に小さなやりたいことがいろいろあって、それを1つひとつくっつけていったら、このまつプロの活動になった。地域メディアとして『ぷらっとかまた』の活動になって、本当に全部やれるんじゃないかとひろがっていきましたよね。これが“ぷらっと”立ち寄れる、”プラットホーム”という意味もあわせて、自分たちの地域メディアのネーミングとしてぴったりだなと思い、『ぷらっとかまた』にしました。この蒲田で”日常的につながっていくこと”、蒲田の魅力を届けて、そしてひろげていくことをメディア運営の原動力として、これからも大きな軸になっていくと思います。

『ぷらっとかまた』で関わるすべての人を笑顔にしたい

しらいし

メディア立ち上げの素敵なお話をありがとうございました。それでは『ぷらっとかまた』で今後やっていきたいこと、考えていることを教えてください。

まつなが

蒲田という住んでいる街の面白さ、暮らしやすさを、せっかくなのでいろんな人に知ってもらえるきっかけになったらいいですよね。それこそ『ぷらっとかまた』のネーミングの由来にもなったプラットホームの話のように、いろんな人の人生や生活、暮らしのところになにか蒲田が関わってくるような、そんなイメージです。蒲田で飲んだり食べたりするのもそうですし、遊ぶのも働くのもなんでもいいと思うんです。

具体的な話をすれば、エリア的に大学病院が近くにあって看護師や医療従事者も多いので、夜勤明けで飲みに行くのにおすすめのお店とか紹介してみたいです。あとは、一方的におすすめのグルメを紹介するよりも、蒲田は商店街や飲食店同士の仲がすごくいいので、そうした飲食店同士のつながりの良さで盛りあがれるようなコンテンツも作っていきたいですね。蒲田は町工場が多いことも特徴のひとつなので、普段の生活では知らないような、蒲田で働く人のプロフェッショナルな部分とか、僕自身も知れたらいいな…。蒲田が日本や世界に自慢できるような一面を伝えていけたらいいなと思っています。

けんいち

プラットホームというとすごく壮大なイメージがありますけど、まずは小さなことからコツコツとやっていきたいです。たとえば、メディアを通して働くことでいえば『ぷらっとかまた』で自分の仕事が見つかるとか、食べる遊ぶことでいえば、行ってみたいお店が見つかって、実際に行ってみて美味しかった、楽しかったとなって、また別のお店にも行ってみようとつながっていくような…。『ぷらっとかまた』が最初のきっかけになれたら嬉しいですね。いろんなつながりが増えて、笑顔になる人が増えて、そうしたらメディアの延長でリアルな空間として、カフェやコワーキングスペースを作ってみるとか…どんどん夢は膨らみますね。

まつなが

いいですね。僕が個人的に大事にしているビジョンがあって、それは「関わるすべての人を笑顔にしたい」ということなんです。まつプロの集まりや取り組みも同じように、メディアで情報を届けたい相手はもちろん、一緒になって作っていく人たちや賛同してくれる人たちもお互いにハッピーになる、笑顔になるようなことはやっていきたいなと思っています。

けんいち

僕も「笑顔」という言葉をよく使うので、わかります。とても大事なマインドですね。

まつなが

ありがとうございます。たぶんいろんな人にも知ってもらうためには、今回の対談のような機会をどんどん重ねて言語化していかないと、結局なにがしたいのか伝えられない、届けられないと思うので。これからも『ぷらっとかまた』ではなにがしたいのかということを考え続けて、話していく機会を増やしていきたいと思います!

しらいし

メディアオープンに合わせてこの対談が実現しましたが、お2人が現在考えていることを、こうして言語化してもらえて嬉しかったです。また1年、2年…数年後に『ぷらっとかまた』がどうなっているか楽しみですね。ありがとうございました!

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